3丁目のタルタル

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物理ダメージ上限+の使い方

ソーティにおけるエンピ耳の実装も含め、ここ数年で「物理ダメージ上限+」のある装備品が多数追加されてきました。

これはジョブ特性にもともとあった「ダメージ上限アップ」を装備品に落とし込んだようなもの*1ですが、これらのパラメータは正しく理解していないとただの宝の持ち腐れになってしまいます。

 

教えるのが苦手な私ですが、今回の記事ではできるだけ計算が面倒臭い方でもわかるように解説していきます。

最初は細かい説明になりますので、苦手な方は目次より「計算が面倒臭い方へ」以降へ飛んでいただければOKです。

 

 

基本性能

例えば自分の攻撃力が∞敵の防御力が0だったとしましょう。

この場合普通なら通常攻撃でもカンストダメージまでいきそうなものですが、FF11のダメージ計算の中には上限が設定されている項目があるためそうはなりません。

このダメージ計算の中には自分の攻撃力と相手の防御力の比率である「攻防比」、そしてそれもとにした「攻防関数」というものが関わっていますが、実はこれらに上限が設定されています。

 

「物理ダメージ上限+」というのはその中で「攻防関数」の上限を引き上げる効果があるんですが、このパラメータを活用するためには当然ながらその上限まで到達させておかないといけないので強化支援や弱体支援が必要不可欠であることも同時に心得ておかなくてはなりません。

逆にこれらがないと全く効果がありませんので注意が必要です。

 

状況を想定すると少しわかりやすい?

例を変えて自分の攻撃力が1200敵の防御力も1200としましょう。

これはIL119の駆け出し冒険者がドー門でApexをやる際の状況に近い環境です。

この場合の攻防比は「自攻÷敵防」なので1となります。

これから導き出される攻防関数について、少し複雑なので公式は割愛しますが結果0.71〜1.28となります*2

 

さて、下表を見ていただくとわかりますが先ほど挙げた攻防関数の数値が表の上限に大きく届いていない事がわかります。

つまりこの状態で「物理ダメージ上限+」を持ったところで、確かに上限こそ上がるんですがそもそも実値がそれ未満なので意味がないということになってしまうんですね。

 

上限表

武器種 攻防比上限 攻防関数上限
片手武器 3.75 3.25
遠隔武器(射撃以外)
格闘武器 4.00 3.50
両手刀
射撃
両手武器(両手刀・両手鎌以外) 4.25 3.75
両手鎌 4.50 4.00

 

では有効活用するにはどうすれば良いか。

もう既にお分かりかと思いますが、カオスやメヌエットのような攻撃力アップ支援、フレイルやディアなどの防御力弱体支援、こういったサポートがあれば上限にも届くようになります。

 

さらに実戦に近い例

上記をふまえてさらに別の例を出します。

両手鎌の暗黒騎士が各種サポートを受けて自攻が2000敵防が500になったとします。

この時の攻防比は4となりますね。

次に攻防関数ですが、まずは上限を無視してそのまま計算した場合3.85~4.37となります。

この素の攻防関数はまた後で出てくるので覚えておいてください。

そしてこれに両手鎌の上限4.00を適用すると、3.85~4.00となります。

つまり攻防関数の一部にリミッターがかかっちゃっているわけですね。

 

では本題の計算ですが、公式を書くとこのようになります。

( 攻防関数 + ダメージ上限アップ値 ) × 物理ダメージ上限アップ値

 

上記の公式にならってまずは暗黒騎士のアビリティ特性「ダメージ上限アップ」の数値を加算します。

両手鎌の上限は4.00で、暗黒騎士の特性はランク5になるので+0.5になります。

これで上限は4.50となり、これが特性を適用したこのジョブ+武器の基礎的な上限となります。

次に装備枠の「物理ダメージ上限アップ」ですがこちらは+○%分の乗算になるので注意が必要です。

今回はフルサクパタであった場合の+30%で計算しますが、これを式にすると

4.50 × 1.3

となり、最終的に5.85という値まで上限がアップします。

 

今回の例でいうと基礎的な上限である4.50のみでも十分ですが、フルサクパタを装備することでさらに上限値が5.85まで上昇、ということでこの3.85~4.37という元々の攻防関数の値すべてが適用という形になりました。

 

ちなみに上昇後の上限が5.85ということは逆に自身の攻防関数に伸ばせる余白ができたので、さらに攻撃力を積んだり相手の防御力を下げられればこの数値に近づける (ダメージが上がる) ようになります。

ただし、上の表にもある通り攻防比にも上限が設定されているため無限に伸ばせるというものではない点に注意が必要です。

 

これまでの事をまとめるなら

「物理ダメージ上限アップの効果は、攻防関数のキャップ到達が前提になる」

ということになります。

環境 ジョブと武器種 攻防比上限 攻防比 攻防関数上限 攻防関数実値 特性のみ(上限適用) 装備による+30%(上限適用) 最終上限値

自攻2000

敵防500

戦士IL119 × 片手剣 3.75 3.75 3.25 3.56~4.12 3.45 3.56~4.12 4.48
侍IL119 × 両手刀 4.00 4.00 3.50 3.85~4.37 3.70 3.85~4.37 4.81
戦士IL119 × 両手斧 4.25 4.00 3.75 3.85~4.37 3.85~3.95 3.85~4.37 5.13
暗黒騎士IL119 × 両手鎌 4.50 4.00 4.00 3.85~4.37 3.85~4.37 3.85~4.37 5.85

注)赤字が現場で実際に適用される値

注)太字はキャップしている値

 

クリティカルの豆知識

近接攻撃ではクリティカルが乗った場合、無条件で攻防関数に+1.00加算されます。

この「無条件」というのが重要で防御力がどんなに高い敵でも+1.00となるので、通常は攻防関数が攻防比を参照して算出される性質からその効果の大きさがわかるかと思います。

また遠隔攻撃に関してはまた仕様が違ってくるので詳細は用語辞典をご覧ください。

 

計算が面倒臭い方へ

当然ながら実戦においていちいちこんな計算をするわけにもいかないので、簡単にします。

一番手っ取り早いのが『相手の防御力の約4倍の攻撃力を確保することですが、これは自身の攻撃力を上げても良いし敵の防御力を下げても良いし、とにかくいろいろ駆使して攻防比を4くらい確保するというのが重要です。

前項の表がわかる方は参考にしていただきたのですが、これによって暗黒騎士における両手鎌を除けば攻防関数がキャップへ到達するので物理ダメージ上限アップも無駄になりませんし、4倍確保できれば上限アップ後も多少の伸びが期待できるので個人的にも参考にしているボーダーラインです。

さらに細かくいうなら、上の上限表にある攻防比上限の倍数を確保できればムラがなくなります。

 

逆に確保ができない場合は、物理ダメージ上限アップよりも攻撃力やSTR、WSダメージ+などを積んだ方がダメージが伸びることが多くなります。

 

参考に、ドー門のカニでおよそ防御力1200前後。

その他詳細は英雄なき時代の英雄さんに記載されています。Apexモンスターデータ - 英雄なき時代の英雄 - atwiki(アットウィキ)

 

よん?な方へ

とにかく攻撃力強化や防御力弱体支援がとてもとても大事。

オスロール、メヌエット、インデフューリー、ジオフレイル(できればグロリッチ)、ディア+ライトショットなど*3

このあたりを使っていけば攻防関数がキャップに到達し、物理ダメージ上限アップを活かすことができるようになります。

 

関連動画

実は以前生配信でこのあたりのネタを取り扱ったことがあります。

今回の記事の内容とは少し違う趣旨ですが、興味があれば観てみてください。


www.youtube.com

 

 

 

今回の内容は以上となります。

高みを目指すとなると避けては通れなくなるこの物理ダメージ関連仕様、ぱっと見で数学に強い方が有利になりそうなものですがコツさえ掴めればさほど知力がなくてもやっていけるのが、このゲームならではの独特なバランス感覚といえるのかもしれません。

これをお伝えするのはなかなか難しいところではありますが、少しでも参考になるところがあれば幸いです。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

 

*1:ジョブ特性は加算、装備品は乗算という違いがある

*2:範囲数値になっているのはこの中からランダムに決められる仕様となっているからで、これが与えるダメージのバラつきの要因の一つになっている

*3:特にフレイル系は割合減算で防御力が減るので非常に強力