3丁目のタルタル

FF11関連の記事を中心にお届けしています。

ちょっと別視点で魔道剣士を学ぼうと思いました。

 

かつて剣士スヴェルドリードがラゾアの国家で見出したとされる魔導剣。
彼は魔導の始祖とも云われていますが、ここで言う魔導とはラゾアの国家内で親しまれていた魔導学が基となっており、そこで修練を積んだ末に得た極意のようなものでした。
スヴェルドリードは第一章に値する「火のイグニス」を難なく習得し、のちのルーンに関しても続々と己の血肉へと変換していったその才能は、このラゾアの国家のみならず中の国をはじめとした諸国でも名を馳せるほどでした。

しかしそれよりも前、ウルブカですでに暗躍していたマリアミ・オーヴェイルはレイピアを二刀流で操り、自身の魔力や知恵を集結させ「紡魔閃」を作り出していました。
属性の力をまさに糸を紡ぐように巧みに練り、剣に宿す事で特異な魔法剣を実現させたその紡魔閃の技術力の高さは周囲の関心を集め、あの初代王ですら一目置くほどの存在感を放っていました。
その様子から「蜘蛛」という二つ名を冠し、アドゥリン都市同盟の十二名家のひとつの家系へと繋がっていきます。

スヴェルドリードとマリアミ。

このふたりの剣技は似て非なるものでしたが、とりわけ高い技術力を必要とすることからマリアミ派魔導剣には後継者があらわれることはなく、同系を継ぐオーヴェイル家には従来の大剣を扱う剣技に魔導を組み込むことで汎用性を高めていたスヴェルドリード式魔導剣が主流となっていったと云われています。
しかしマリアミの教えも重んじるオーヴェイル家はこのふたつの流派の狭間でまた新たな姿勢を生み出そうともしていたようです。

そして現代。

スヴェルドリードとマリアミの意志を継ぎ、我々をはじめ現代の冒険者に魔導剣を伝えるオクタヴィアンは敵を見極めることこそ魔導剣を有効に振り翳す手段であると定めています。

「見敵看破」

この極意のもと、相手の属性を見極め自身の魔導を操る事が敵を攻略する有効手段であるという見方は、現代の魔導剣士の戦略に深く通ずるものであることは明白です。

実はラゾアの国家にて説かれた魔導学の教典「ルーン字経典」でも相反する属性を包み込むことで自身の属性を讃えるという、一貫した魔導剣の筋を感じる教えも存在していました。
しかしそれまでの魔導剣は一つのルーンしか纏う事ができず、有効属性一点にのみ対抗するという以外は何ら他の剣技と大差ない存在感でした。
その後、オーヴェイル家の中で世代を越えて修練を重ねた事で3つのルーンまで自由に操れるようになり、これは未来への伸び代をも匂わせるようなある種の可能性を示していました。
その立役者のひとりとされる現当主のアムチュチュはその大切さを誰よりも熟知しており、次第にオクタヴィアンと並ぶほどの実力をつけていったとされています。
無論ながらオクタヴィアンもその必要性は認識していましたが努力家のアムチュチュの姿に煽られ、自身も魔導剣士のあり方を深く追求していたように感じます。

魔導剣士は装備に頼る以前に、ルーンに関する豊富なアビリティとインクァルタタをはじめとする確かな剣技の合わせ技で敵を圧倒する才能を既に身籠もっており、それを手助けするアーティファクトの存在もあって抜きん出た存在感を演出しています。

ちなみに全ての属性攻撃を無効化させるエレメンタル・スフォルツォは、その名の通り我々の大先輩たちが努力 (スフォルツォ) の末に編み出した魔導剣士の秘奥義であり、また一つの終着点とも言えるのかもしれません。

汝、光を讃えよ

総てを照らし
白日に晒す光を

総てを包み
漆黒よりも盲いる光を

全は光 光こそ全

汝、光を讃えよ

※ルーン字経典「ルックスの章」序文より

 

注)本記事は個人の妄想も含まれた世界設定を題材にした読み物です